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宮部みゆき 「楽園」 (上下巻)

2007.12.20 *Thu
楽園〈上〉楽園〈上〉
(2007/08)
宮部 みゆき

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楽園 下楽園 下
(2007/08)
宮部 みゆき

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『模倣犯』に登場したライターの前畑滋子が再び登場します。

ある事故死した少年の母親から息子の予知能力についての相談を持ちかけられた滋子。当時世間を騒がせていた両親によって16年前に殺された少女の遺体発見のニュース、その少年の描いたスケッチブックには事件発覚よりも前に少女が横たわる姿が描かれていた。そしてもう一枚、あの ”山荘” の絵が、しかも一般の人では知りえない情報とともに描かれていたのだった・・・。

少しオカルトめいたミステリアスな出来事から始まった今回の事件。これが一体どういう風になっていくのか最初からどんどん惹き込まれページをめくる手が止まりませんでした。宮部さんの作品でこの感触は久々で胸が高鳴りました。

『模倣犯』の山荘事件により書くことから遠ざかってしまっていた滋子が、自分には事件の出来事が幽霊のようにつきまとっていることをやっと受け入れられたとき、前に向かって再び彼女が動き出します。少年の予知能力という俄かには受け入れがたい現実を追うことを決めた彼女、息子への愛と信頼にひたむきな母親、と二人の一般女性が中心に物語が進んでいく、というちょっとした危うさみたいなのも魅力のひとつだったのかも。

個人的にはなんといっても宮部さんの初期の現実においてのファンタジー系作品が好きなのでその傾向でもしかしていくのかな?それとも蓋を開けてみるとごくごく現実のトリックのもとに起こった予知なのかな?だとしたらあの”山荘”の絵はいったいどういう結論が導かれるのかな?といったあたりがとても楽しみでした。

またときどき挿まれる「断章」から別の事件の陰が見え隠れしてこれまたモドカシイ。
というところで上巻終了・・・下、下巻が図書館からまだ来ないんですけど!!

10日後、無事下巻に突入できたのですが・・・・・なんというか上巻でのふくらみが下巻でちょっとしぼんでしまったというかトーンダウンを否めないというか・・・。先は気になるのでページをめくる手は止まらないことは確かですし、もちろん十分に面白いんですけど・・・。私の期待が大きすぎたのかも知れません。

少年と母親との絆の深さには感動しました。
事件から見えてくる様々な絆や確執、擦れ違いの愛情、信じる気持ち、理解するということ、両親と娘、夫婦、恋人、いろいろな幸せの形があり、人々はそれを追い求め続けているのになかなか楽園には辿りつけない。
楽園。それは失われたものなのかそれとも・・・・・。
ここらへん、宮部さんの書きたかったメッセージというものがあったとしたら、ちょっと上手く伝わって来なかった気がします。
それでも自分のまわりの人々との絆や繋がりについて考えさせられました。振り返ってみると予想外に静かな静かな物語だったような気がします。


それにしても・・・かなりのモヤモヤが残ってます!
(以下ネタバレになります。読んだ方のみ読んでください)
一番気になっていた「山荘」の絵の謎って解明されましたっけ・・・?
読み終わってあれ?と思ってばばばっと読み返しましたが発見できませんでした。
あの絵の存在には背筋もぞくっと来て気持ちががががっと上昇したのに、この高まりはいったいどこにどう落ち着ければいいのでしょう・・・ちょっと中途半端にファンタジーだったかなぁ。クロスファイアくらい徹底するわけでもなく、かといってオカルトっぽくありながら実は科学で解明できるんだよ、という東野ガリレオ風なわけでもなく・・・。まぁでも逆にこれこそもっとも現実に即した状況なのでしょうか。世の中の不思議なんてほとんど解明されてないのですから。


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