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ピエール・バイヤール「読んでいない本について堂々と語る方法」

2010.02.26 *Fri
読んでいない本について堂々と語る方法読んでいない本について堂々と語る方法
(2008/11/27)
ピエール・バイヤール

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内容(「BOOK」データベースより)
欧米で話題沸騰“未読書コメント術”。本は読んでいなくてもコメントできる。いや、むしろ読んでいないほうがいいくらいだ…大胆不敵なテーゼをひっさげて、フランス論壇の鬼才が放つ世界的ベストセラー。これ一冊あれば、とっさのコメントも、レポートや小論文、「読書感想文」も、もう怖くない。



はじめに。いわゆるハウツー本ではありません。

本は読まずにこれだけ語れるものなんだ、といろんな実例とともに面白く述べられていてとても読みやすく堪能できました。

まず、最初の方で本の位置関係について述べられるんですが、この「位置関係」というのは面白い考え方だな、と思いました。
本のタイトルと目次の把握、その本の位置関係の把握、全体を見渡す力の必要性は確かにあるかも。
これらをきっちり自分の頭の中の図書館の棚に分類することによって、読んだ本はもちろん読んでいない本についてもある程度把握することができるというのも何だか納得させられてしまう堂々した書きっぷりです。

つづいて、

*本を読まずに本の内容をかなり正確に知る方法のひとつとして、他人が本について語ることを聞くこと。
*読書は、何かを得ることであるよりむしろ失うことである。
*多読の危険性

などなど。「読書」にまつわる様々な見解が予想以上に軽快に述べられていてとても読みやすかったです。

「多読の危険性」というのも確かに分かる気はします。きちんと自分の頭の中で整理できてないといくら積み重ねても崩れ落ちてどこかにいっちゃいますものね。
とはいっても読書って知識を得ることだけじゃなくて読む楽しみというのも大きいから私は止められないかなぁ。
それにしてもオスカー・ワイルドが読まないことを推奨していたとは驚きです。

何より響いたのは「読書は失うこと」ということ。
人間はいつかかならず忘れてしまうときがくるのだから、それに恐れずに向かわなければならない。
そう思うと読んだ本を忘れちゃうことや読んで得たはずの知識が曖昧なことも少し怖くなくなりました。

他にも具体的に、大勢の面前で全く読んでない本に言及する場合、作家を前にした場合、愛する人の前で述べる場合、などそれぞれ実例をもとに説明してくれるんですが、これが少し皮肉交じりで面白いのです。
困った場合に「本をでっちあげる」実例まで・・・。これには笑っちゃいました。ここでは漱石の「吾輩は猫である」が実例に出てくるんです。

最後には、読んでいない本について語ることは紛れもなく創造活動だ。他の諸芸術の場合と同レベルの対応が要求される。とまでいってのけるあたりはお見事。

本を読むからにはきちんと全部に目を通して読んでおかなければいけない、そうじゃないとその本について語ることなんておこがましい、というある種の脅迫観念を覆してくれる一冊。
とはいってもやっぱり私個人は読むことをやめることはできないかな。知識を得ることだけじゃなくて読む楽しみというのも大きいですもの!

読まない本について堂々と語る方法を教わったはずなのに、読めば読むほど本が読みたくなってしまった私です。

それにしても最後のまさかのひっかけにはすっかりやられました!

お気に入り度:★★★★☆
(2010年1月15日読了)

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COMMENT (2)  TRACKBACK (0)  EDIT | 

COMMENT

読まずに語ろう!
こんにちは。
逆説的読書論とでもいうべき一冊ですね。
刺激的なタイトルですが、内容はかなりまっとうだと思いました。

 重要なのは書物についてではなく自分自身について語ること・・・。

これはこれで大変なことですが。

2010/02/27(土) 18:23:46 | URL | 木曽のあばら屋 #GHYvW2h6 [Edit
>木曽のあばら屋さん
こんばんは!

そうですね。やっぱり「読んでいない」といっても
本にまったく無関心な人が語るのは難しいということでしたし...。

書物をつうじて自分自身を語るのは私には当分無理そうです(^^;

バーチャル図書館など面白い発想でいろいろと楽しめる一冊でした。
2010/02/28(日) 00:46:11 | URL | * Spica * #YAj0RVgU [Edit

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