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2009年9月の読書メーター(読書記録)

2009.10.03 *Sat
読書メーター9月

9月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:3367ページ

追想五断章追想五断章
今までの米澤さんとはまた違った引き出しを見せられた感じです。全篇を通じて重く静かな雪が降る中を、雪に足をとられながらも一歩ずつ真実に向かっているような静寂と重厚さが合わさった作品でした。小説を見つけるごとに増えていく謎という手法にはまって一気読み。現実の事件と小説の結末とがリンクしていくのがリドルストーリーを使って巧く描かれていました。そして一番最後に見つかった一遍。その結末の真相は春になったらわかるのでしょうか。★★★★☆
読了日:09月29日 著者:米澤 穂信
扉の国のチコ扉の国のチコ
黒い帽子を目が深くかぶった少女。この少女の絵は、見ている人をその隠れている瞳の中に吸い込んでしまう不思議な力があります。ある日扉をくぐったチコはステッキを持った老人と共に扉の国を旅します。故・瀧口修造氏へのオマージュであるこの作品。旅の途中でチコが出会う様々なもの。それらは全て瀧口氏にまつわるものでかたどられています。旅の最後にチコが老人から受け取った手紙。それこそが瀧口氏の「遺言」そのもので、その言葉にはチコだけでなく自分まで涙が浮かんでくるほどの力強いものがあり感銘を受けました。★★★★★
読了日:09月29日 著者:巖谷 國士,上野 紀子,中江 嘉男
フリーター、家を買う。フリーター、家を買う。
何となく、ちょっと楽しそうなこのタイトル、作者は有川さん、可愛い装丁。どたばた甘辛コメディ的なものを想像していました。ふたを開けてみると、最初から、「なんなの?!この蹴りを入れたくなるような男の子は?!まさかこの子が主役?!」と。大切なものを失って初めて気づくことが多いですよね。でもそれを完全に失わないために、何とか間に合わすために頑張る彼は本当に強く素敵になっていました。最後の方にはお得意の甘~い会話も楽しめたし。読み終わった後には今日も一日頑張ろうと力の湧いてくるそんな作品でした。★★★★☆
読了日:09月29日 著者:有川 浩
平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)
今度は出版社の営業社員の視点から書店や本に纏わる事件を扱う新シリーズということで嬉しいです!面白かった~。新人営業マンひつじ君、もとい(笑)井辻君。私自身は書店で出版社の営業さんの仕事っぷりを目にする機会がなかったため、ひとつひとつが興味深かったです。売れる本と売りたい本が違ったり良い本が廃本になったり、世の中には一瞬世に出てすぐに消えていく本がたくさん。今この時代に出会える本に多く出会いたいと思いました。「成風堂」ともリンク!ということはいつか一緒に謎解きしちゃうのかしら。楽しみです。★★★★★
読了日:09月25日 著者:大崎 梢
BとIとRとDBとIとRとD
小さな少女口ちゃんの瞳に映る世界。そこは自分達もかつていたことのある世界なのに、大人になった今は行くことのできない、いえ、行くことがなくなった世界。その世界の何とも強くて深くて濃厚なことといったら。もう一度踏み入れることはできたらいいのに。柔らかいタッチなのに背筋がぞくっとくるような深さがあって素晴らしかったです。どの話も素敵だけど、自分も一緒に走らされている強烈なイメージを与えられた「昼間の蒸気機関車」と歌が可愛すぎる「図書館」、大人にはわからない気持ち「幼稚園」がお気に入りです。★★★★★
読了日:09月24日 著者:酒井 駒子
かいじゅうたちのいるところかいじゅうたちのいるところ
先日の絵本展で思いもかけず大好きなセンダックの絵に遭遇。それが「かいじゅうたちのいるところ」の原画でした。あぁ本当に線と色の細やかな使い方が絶妙です。怖いはずのかいじゅうたちがこんなに威力的だなんて!森に夜空に踊るかいじゅうたち。一緒に月の灯りでダンスしたい。「たべちゃいたいほど おまえが すきなんだ」マックスの長くて短い素敵な冒険。★★★★★
読了日:09月24日 著者:モーリス・センダック
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)
原作が一部の隙も無く完成されていると感じていたので期待と不安交じりでした。なぜか舞台が日本?ユーリにエーリク、あ、あだ名なの?とトーンダウンしましたが全体を通して透明感のある文章で思春期の微妙な少年達の心を美しく描いてます。章の合間にある原作の引用文の方に惹かれてしまうのは、原作に思い入れがあるからかな・・・。痛みを伴うような複雑な感情の絡み合い、癒し、再生を小説でも味わいたかったです。エーリクのやんちゃな素直さがユーリの冷えた心をほぐすのに必要だと思うのですがかなり大人しくなっていたように感じます。
読了日:09月24日 著者:森博嗣/萩尾望都(原作)
キャンセルされた街の案内キャンセルされた街の案内
書店でぱっと目に飛び込むフレンチな香り漂うオシャレな装丁。小窓から覗く謎の地図に魅せられ街を案内してもらいたくなります。an・anや新潮など様々な雑誌に掲載された短編を集めたもので、長さも内容も多種多様。「日々の春」はOLと年下後輩君との微妙な距離感が初々しく春らしい一遍。その他は全体的に少し重いものが多く、えっここで終わるの?という、読者の読みたい欲求を高めるだけ高めてぶっつり終わるものがほとんどでちょっと欲求満気味。とはいえ、それこそがいい味を出しているとも言えて唸らされちゃう感じでした。★★★☆☆
読了日:09月16日 著者:吉田 修一
遠まわりする雛遠まわりする雛
「雛」ってまさか・・・だったとは(笑)。いつも思うのですが米澤さんがつけるタイトルって予想外のツボにおさまります!古典部シリーズ第四弾は短編。四人が古典部に入ったころから、女帝事件、十文字事件を経ての一年間という幅広い時期のお話が詰まっていて楽しめました。ほのぼの系が多い中「手作りチョコレート事件」は切なかったなぁ。そして今まで隅の方に隠れていた四人の恋模様も動き出しそうで続きが「私、気になります!」★★★★☆
読了日:09月10日 著者:米澤 穂信
CREA (クレア) 2009年 09月号 [雑誌]CREA (クレア) 2009年 09月号 [雑誌]
読了日:09月09日 著者:
ルーシーおばさんの台所 (小石通りのいとこたち (1))ルーシーおばさんの台所 (小石通りのいとこたち (1))
詩を書くのが好きなリリー。ステンドグラスが好きなロージー。ブロードウェイの舞台に立つのが夢のテス。三人のいとこたちは一年間、お花屋さんを営むルーシーおばさんの家の屋根裏部屋で一緒に過ごすことになります。絵柄と同様、ストーリーもほのぼのとしていて楽しめました。屋根裏部屋で暮らすなんて楽しそう。それぞれスペースを仕切って自分好みのお部屋に改造していて、想像するだけでウキウキしちゃいます。読んだあとは無性にクッキーやマフィンが食べたくなりました。★★★★☆
読了日:09月09日 著者:シンシア ライラント
アメリカのマドレーヌアメリカのマドレーヌ
ルドウィッヒ・ベーメルマンスの孫・ジョンが、祖父の「テキサスの、マドレーヌのクリスマス」(未出版)をもとに、いくつか背景を描き足して仕上げたもの。マドレーヌのほかに、「はくしゃくとくつしょくにん」「サンシャイン」というクリスマスを舞台にした物語も収録されており、クリスマスにぴったりの一冊に。でもやっぱり何だか違和感。やっぱりマドレーヌにはパリがお似合い!ちなみに翻訳は江国香織さん。★★★★☆
読了日:09月09日 著者:ルドウィッヒ ベーメルマンス,ジョン・ベーメルマンス マルシアーノ
ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)
予想はしていたのに涙が止まらなかった。もうこれ以上大切な人を1人も失いたくないのに・・・。そこまでハリーに憎しみを持たせないといけないのでしょうか・・・。いろいろな布石が打たれてラストに向かった走り出す序章的な巻でした。
読了日:09月08日 著者:J. K. ローリング
MOE (モエ) 2009年 09月号 [雑誌]MOE (モエ) 2009年 09月号 [雑誌]
魅惑的な特集ばかり!ヴァージニア・リー・バートン、星と月の絵本特集、メアリー・ブレア・・。でもなんといっても、記憶の奥に眠っていた黒い帽子に黒い服、帽子を目が隠れるほど深くかぶった少女の絵。これが上野紀子さんの絵だとわかることができてすっきり!
読了日:09月03日 著者:
彼女について彼女について
久々の吉本ばなな作品。いつもの透明感のある文や会話を楽しむ感じよりもサバサバとしたスピード感がありました。ラストの展開はいきなりではありましたが、いかにもばななさんらしいなと思いました。現実世界の中にファンタジックな世界が入ってきても、その境目がほわっとぼやけていつの間にか馴染んでる。初期の頃のばななさんを思い出しました。由美子にとっても、昇一の母親にとっても、旅立つために必要な癒しと救いの旅だったのかもしれませんね。切ないですが不思議と気持ちは温かいままでした。★★★☆☆
読了日:09月02日 著者:よしもと ばなな
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) (角川文庫)いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) (角川文庫)
ともすれば重くなりがちなテーマなのですが、きょうだい3人のキャラクターがゆるめで何だか愛嬌があるのと、描き方に温かみがあるため、穏やかに物語は進みます。20代とはいえ、まだまだ大人になれない3人が、父の死、父の故郷に触れて、少しずつ大人になっていく物語。どんなわだかまりや別れがあろうとも、いつかは、みんなでパラソルの下でビールを飲めるといいな。妹さんのシャツの胸のワンポイントがいい働きをしていてお気に入り。★★★★☆
読了日:09月01日 著者:森 絵都

読書メーター


******************
今月も良作、面白い作品に出会えた月でした。
絵本では、「扉の国のチコ」!こちらは本当に素晴らしかった!
そして酒井さんの「BとIとRとD」も。
どちらも現在のところ入手不可能。再販を待つばかりです。
出版社様!お願いします!

古典部の第四弾では最後の衝撃が・・・。続きがとっても気になります!
森さんの「いつかパラソルの下で」も静かに癒される素敵な本でした。
「平台がお待ちかね」は本好き、書店好きにはたまらない作品。
有川さんの「フリーター、家を買う。」は最近あま~い続きだった有川さんですが、今回は甘さは控えめです。最初、内容の重さにずきっと来ましたが最後には力が湧いてくる作品でした。

10月は予定が立て込んでいて余り冊数をこなせそうもなくて残念・・・。
とりあえず、伊坂さん「あるキング」は読む予定。それと北村さんのベッキーシリーズ。
図書館本が待てずに購入しちゃいそうです。

読みたい本はたくさんあるのに時間が足りない・・。
一日がもっと長かったらいいですよね♪

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