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重松 清 「流星ワゴン」

2006.08.09 *Wed
流星ワゴン 流星ワゴン
重松 清 (2005/02)
講談社

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死んじゃってもいいかなあ、もう……。
38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして 自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか ?
「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。(Amazonより)



妻の裏切り、息子の暴力、会社のリストラ、犬猿の仲である父親の危篤。
幸せだと思っていた平凡な家庭が自分が気づかないうちに壊れていた。
絶望に打ちひしがれる主人公カズの前に止まった1台のワゴン。
そこには5年前に事故で亡くなったはずの橋本親子が乗っていた。
そして3人の不思議なドライブが始まる。
限られた時間だけ、人生をやり直すことを許される。果たして彼は未来を変えられるのか?
そして・・・そんなとき自分と同じ38歳のままの父親が現れる。

設定からしてずるい。
絶対泣けるでしょ。良い悪いはおいといて、と思いつつ読み始めた物語です。
後半は涙浮かべっぱなしでしたね。

突然壊れたと思っていた自分の人生、でもそれは突然なんかじゃなかった。
いくらでも違う人生へと導いていくチャンスがあったのだ。
過去に戻っているうちに徐々に一度目の人生では気づかなかった、いや、気づこうともしなかった真実に出会う。
ワゴンの橋本親子と同い年の父親チュウさんと過ごしながら彼は人生をやり直しことができるのか、未来を変えることができるのか。

設定が設定だけに先がどうなるのか気になって、ぐんぐん先にひきこまれました。
暗い内容でありながら、そう感じさせないのは橋本親子の明るさと父チュウさんの素直さのおかげですね。

主人公のカズは何ともどっちつかずの情けない部分を持つ男で読んでいて少しイライラしましたがそれがまたリアル。
人はそんなに上手くは生きられない。そんなに勇気もないし、簡単に素直にはなれないのだから。
後半、どんどん変わっていく主人公カズの懸命に生き直す姿、未来を家族を守ろうとする姿が痛く胸をつきます。
これって本当にすごいパワーが必要ですよね。
どんなに頑張っても人生は一度きり、やり直すことなんて所詮できない、そうわかっているのだから。
でも変わらなくてもいいんですね。後悔なく、思い残すことなく素直に生きること、それがわかったのだから。

そして一見、とても仲が良さそうな橋本親子にも実は隠された秘密があります。
これがまた、とても切なくて良かったです。

子供のいない女性の私が読んでも十分心に響きました。
同年代の子供を持つ男性だったらなおさらなのかもしれませんね。

これは大人のファンタジー。
今もどこかで流星ワゴンが走っていると、魔法を信じてみてもいいかもしれません。

評価:★★★★☆

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COMMENT (2)  TRACKBACK (1)  EDIT | 

COMMENT

こんにちは 
重松さんの本で、これを一番はじめに読みました
もう泣かせる設定だと思うんですが、チュウさんと健太君に素直にオイオイ泣きました
とても素敵な本ですね
2006/08/09(水) 21:20:45 | URL | きりり #- [Edit
>きりりさん

こんにちは!
ほんとティッシュ片手に泣きながら読みました。
健太君のくだりがかなりピークでした。
私もこの作品が重松さん第一号なのでこれからいろいろ読みたいと思ってます。
2006/08/09(水) 21:37:58 | URL | Spica #YAj0RVgU [Edit

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幸せに暮らしていたはずの永田一雄一家だが、妻は不倫、息子は中学受験失敗で家庭内暴力へと走り家庭崩壊の危機に直面、すっかりやる気も生きる気力も失ってしまった彼の前に、一台のワゴン車が止まった。その中には、5年前に交通事故で亡くなった親子が乗っていた。...
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