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よしもとばなな 「彼女について」

2009.09.02 *Wed
彼女について彼女について
(2008/11/13)
よしもと ばなな

商品詳細を見る

【内容】
由美子は、幼なじみのいとこ昇一とともに失われた過去を探す旅に出た。この世を柔らかくあたたかく包む魔法を描く書き下ろし長篇。 (Amazonより)



白魔術を扱う双子の姉妹の子供でいとこ同士の由美子と昇一。幼いとき、彼らは一緒にきらきらした幸福な時間を過ごしたが、ある日それは姉妹が絶縁したことで奪われる。
由美子が大人になったある日、何十年ぶりかに昇一が訪ねてくる。伯母が亡くなり、由美子を助けるよう遺言を残したのだという。由美子は呪いがかけられているからそれを解いてあげてほしいと・・・。
いったい彼女には何があったのか。呪いとは?

実は彼女の両親は、降霊会のときに母親がおかしくなり、父親に悪霊がとりついたといってナイフで刺し殺してしまい、母親自身も自分を刺して亡くなった。
精神的にまいった由美子は病院へ。病院から出てきた彼女は財産もすべて親戚に奪われ、ひとりで生きていくしかなかった。
そんないとこの昇一と由美子は呪いをとくために母親たち姉妹の過去を巡る旅にでる。

久々の吉本ばなな作品でした。 
「キッチン」「ムーライトシャドウ」「白河夜船」とか好きだったなぁ。
いつもの透明感のある文や会話を楽しむ感じよりも、ストーリー展開に流れがあってサバサバとしたスピード感がありました。
ラストの展開はいきなりではありましたが、いかにもばななさんらしいなと思いました。
現実世界の中にファンタジックな世界が入ってきても、その境目がほわっとぼやけていつの間にか馴染んでる。そんな感じでよく読んでいたころの初期のころのばななさんを思い出しました。

由美子にとっても、昇一の母親にとっても、旅立つために必要な癒しと救いの旅だったのかもしれませんね。
切ないですが、不思議と気持ちは温かいままでした。


  気持ちの強さ大きさ柔らかさあたたかさ、よい香りがすることといったら、
  晴れた日に太陽の光の下でふんだんに時間をかっけてふっくらと干した
  羽毛布団のようにすばらしかったからだ。
  この気持ちを抱いているだけというだけで、自分までしんから温まる。 p.217



偶然、この前の一冊が森絵都さんの「いつかパラソルの下で」で、こちらも親の過去を巡る癒しと成長の旅だったので、ふたつの物語がちょっとシンクロしちゃいました。
まったく違ったラストを迎える両作品ですが、ほんわかした読後感は似ているな、と思いました。

(↓以下、備忘録を兼ねたラストのネタバレですので、読んだ方のみ反転させてくださいね)
実は由美子は両親が死んじゃったときに同じように母親に殺されていたのです(13歳くらい?)
でもいきなりだったので死んだことに気づかず、魂がさまよっていた。それを知っていた昇一の母親が死ぬ間際にどうしても彼女を救いたくて、昇一の夢の中に入り込む術を使って二人を昇一の夢の中で出会わせ、癒しと救いの旅に出させたのでした。それに気づいた由美子。最後は宝物を昇一の枕元に残し、現実世界から旅立つのです。

まぁ、いきなりと言ってはいきなりのファンタジック展開。慣れてないとびっくりするかもしれません。賛否両論ありそうですね。


お気に入り度:★★★☆☆

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COMMENT (4)  TRACKBACK (2)  EDIT | 

COMMENT

こんばんは。
不思議な物語だったなって印象はあったのですが
反転している部分を見て「おぉ!そうだったっけ」と。
でも、素敵な物語でしたよね。
昇一が寝ているところを上から見ている最後のシーン
好きです。
2009/09/03(木) 21:15:12 | URL | なな #- [Edit
>ななさんへ
こんばんは♪
TBありがとうございます。
そんなトリックが、というような不思議な物語でしたが、
由美子と一緒に癒される、素敵なお話でしたね。
最後のシーンはとてもいいですよね。
2009/09/03(木) 21:26:36 | URL | * Spica * #YAj0RVgU [Edit
こんばんは。
漠然と設定をぼかしていたので始めは取っつきにくかったです。
読み進めて過去に何があったのか、
輪郭がだんだん明らかになっていきました。
日々の何気ない営みの中にこそ、この世の生命の喜びがある。
そういうことを再認識させて頂きました。
2009/09/04(金) 01:09:19 | URL | 藍色 #- [Edit
>藍色さん
こんにちは~。
確かに最初は記憶の部分が曖昧に描いてありましたよね。
それがはっきりしてきたとき、切なかったです。
普通に生活し、身近に人がいてくれることの幸せを実感させらる作品でしたね。
良かったです。
2009/09/04(金) 13:37:38 | URL | * Spica * #YAj0RVgU [Edit

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