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米澤 穂信 「儚い羊たちの祝宴」

2009.07.28 *Tue
儚い羊たちの祝宴儚い羊たちの祝宴
(2008/11)
米澤 穂信

商品詳細を見る

【内容】(「BOOK」データベースより)
ミステリの醍醐味と言えば、終盤のどんでん返し。中でも、「最後の一撃」と呼ばれる、ラストで鮮やかに真相を引っ繰り返す技は、短編の華であり至芸でもある。本書は、更にその上をいく、「ラスト一行の衝撃」に徹底的にこだわった連作集。古今東西、短編集は数あれど、収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリは本書だけ。




一昔前の名家に関係していること、読書会「バベルの会」のみが共通点の5つの物語。
静粛で厳かな雰囲気が全編を通して流れており、ひとつの長編を読んだ感じがします。
読みごたえありました。

すべて読み終わったときに、「あぁ」と各タイトルの意味を納得。
好きです。こういうの。

どれもこれも、語り手の女性の覗いてはいけない影の部分を見てしまったときの衝撃が大きいです。

名家に生まれた/仕えた人達の抑圧された思いは計り知れないほど心の闇に深く根付いていて、
自分でどう処理していくか、もしくはその闇に押しつぶされてしまうのか、
そういったことがとても巧みに物語に組み込まれていて圧倒されました。
今までの小市民や古典部シリーズとは全く違った印象ですね。


「身内に不幸がありまして」
丹沢気のお嬢様に仕える夕日。ある日、お嬢様の秘密の書庫を覗いてしまったことから・・・。

最後の一行の落としどころが一番秀一だったかな。

「北の館の罪人」
六綱家の北の館の住人を世話することになった私。閉じこめられている彼に不思議な買い物を頼まれて・・・。
絵に隠された秘密。赤い手袋。ぞっとしました。

「山荘秘聞」
辰野家の別荘の管理を任された私。ある日、遭難した青年を屋敷で面倒を見ることに。すぐに救助隊がくるのだが。

煉瓦のような塊って・・・って私の想像が正しければ結構ブラックだけど笑えるお話。

「玉野五十鈴の誉れ」
小栗家の跡継ぎの私。祖母に縛られた人生を変えてくれたのは世話係としてやってきた五十鈴だった。しかし・・・。

「Story Seller」に入っていた一遍。
短編なのに長編のような読みごたえ。見事です。

「儚い羊たちの晩餐」
荒れ果てたサンルームに置き去りにされた手記。それを手に取る少女。そこに書かれていたのは「バベルの会」から除名されたある少女の日記だった。

一番不可解だったかなぁ。
私の読解力不足なのか。はたまた読者の想像にラストを委ねているのか・・・。
アミルスタン羊って・・・。本当に??


お気に入り度:★★★★☆   

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COMMENT (8)  TRACKBACK (4)  EDIT | 

COMMENT

ネガティブな題材が多く、暗く歪んだ関係性が
これまで読んできたシリーズと違って、新鮮でインパクトがありました。
じわじわと侵食されるような暗黒性が前面に出てきていて
ゾクゾク感はたまらないものがありました。
とても怖かったです。
2009/07/29(水) 02:33:41 | URL | 藍色 #- [Edit
こんばんは。
口調が「ですます」調なのも雰囲気を盛り上げていますよね。
最後の1編、私も理解しきれないままでした。
アミルスタン羊…怖ろしい。
2009/07/29(水) 21:01:39 | URL | なな #- [Edit
>藍色さん
今までのとは全然色合いが違いますよね。
本当にぞくっとさせられました。
単発ドラマとかにしても面白そうですね。
2009/07/29(水) 23:01:53 | URL | * Spica * #- [Edit
>ななさん
確かに 口調が「ですます」調だからこそ
余計に空寒いというかぷるるっとくる怖さですよね。
最後のは・・・一度戻って読み直しましたがやはりすっきりしないまま・・・。
それを狙ったのかも知れませんね。
2009/07/29(水) 23:04:08 | URL | * Spica * #- [Edit
Spicaさん、こんばんわ。
これはブラックでしたね~。でもこういうのも好きです。
「身内に不幸がありまして」は、オチがしっかりと出てるのに、最後の最後まで気づきませんでした。
うまいですよねぇ。
アミルスタン羊は、有名な小説に出てきたものらしいです。
検索すると出てきますよ。
2009/07/30(木) 21:14:11 | URL | june #- [Edit
>juneさん
こんばんは~。

そうですよね、どれも最後になるまで全くそうと気づかせないからすごいです。

こ、これですね・・・「特別料理」 スタンリイ・エリン著。
怖いもの見たさについついいろいろ探して読んじゃいました・・・。
ぞっ!
2009/07/30(木) 22:45:48 | URL | * Spica * #YAj0RVgU [Edit
こんばんわ。
レトロでセレブなご家庭の物語。
だから少しぐらい感覚のズレがあっても良いのかな?と思っている間に次々に騙されてしまいました(笑)
怖くて面白かったですね。
2009/09/05(土) 00:41:36 | URL | ia. #DQukzmQA [Edit
>ia.さん
こんばんは♪
そうでしたね~~、レトロな語り口調がまた怖さを増幅させてますよね~~。
全部、こうくるか~と期待を裏切らないオチで楽しめました。
2009/09/05(土) 23:51:32 | URL | * Spica * #YAj0RVgU [Edit

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