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2010年6月に読んだ本 (読書メーター)

2010.07.30 *Fri
6月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:2915ページ

百瀬、こっちを向いて。百瀬、こっちを向いて。
4つの淡く透明感漂う短編集。『吉祥寺の朝日奈くん』がものすごく好みだったのでこちらも読んでみました。どれも今までも読んできたことがあるような、ごくありそうなお話なんです。でも何かが違う。ちくっと胸に刺さる切ない痛みが心地良い感じに織り込まれていて。どのお話も設定だけ読むと「甘っ」と言いたくなるのですが、不思議と甘くなく、ビターな感じ。『なみうちぎわ』が特に好きです。波の音と名前を呼び続ける少年の声が溶け合って切なかったです。
読了日:06月17日 著者:中田 永一
お友だちのほしかったルピナスさん (大型絵本)お友だちのほしかったルピナスさん (大型絵本)
なんとも不思議な髪形とぽやんとした表情のルピナスさん。淡く綺麗な色彩なのにどこかもの淋しい雰囲気が漂う絵に惹かれて手に取ってみました。街外れの花園の留守番役のルピナスさんと友達の鳥のロベルト。そこにミスター・ハンプティ・ダンプティと箱に手足の生えたパタコトン氏がやってきて。幻想的な世界の景色の中のつかの間の冒険。新しい友達も冒険も楽しかったけどやっぱりいつもの場所が一番幸せ。群青色の空に小さな丘が並ぶ景色が奇麗でした。(ドイツの絵本・矢川澄子訳)
読了日:06月15日 著者:ビネッテ・シュレーダー
叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)
一人の情報誌記者が辿る地球上のどこかの足跡。強烈な生と死が、美しい情景の中に織り込まれていて圧倒されました。生きることの過酷さと儚さ、そしてその美しさと残酷さ。ミステリーだけどミステリーではない、新しい感覚です。どの作品も目の前にすーっとその情景が浮かんで来て5本の映画を観た後のような視覚的な余韻が残りました。これがデビュー作だなんて。今後がとても楽しみな作家さんです。★★★★★
読了日:06月10日 著者:梓崎 優
蝦蟇倉市事件2 (ミステリ・フロンティア)蝦蟇倉市事件2 (ミステリ・フロンティア)
同じキャラを別の人が描き、同じ町を背景に次々と起こる事件の謎を追うというのは面白いコンセプトですね。どれも最後に背筋がぞくっと来るような終わり方。後味は決して良くないけれど、不思議とそれほど重くなく、楽しめました。もっと蝦蟇倉市ならではの土地勘を利用した感じになるのかなと思ってましたが、あまり冒頭の地図を楽しめなかったのが残念。米澤さん以外初読みの方ばかりだったのですが、「さくら炎上」と「密室の本」が良かったです。米澤さんの『さよなら妖精』のスピンオフが嬉しいサプライズでした。
読了日:06月10日 著者:秋月 涼介,北山 猛邦,米澤 穂信,村崎 友,越谷 オサム,桜坂 洋
かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)
外国語を話せる猫のマドレーヌ。小学校一年生のかのこちゃん。二人の友情物語かと思ったら違うんですね。やられた!という感じです。優雅なマドレーヌと好奇心いっぱいのかのこちゃん。それぞれが毎日を大切に生きていく過程で、出会いがあれば別れがあって。そしてマドレーヌと玄三郎の二人の関係が、とても穏やかで眩しかったです。人間に化けたマドレーヌがかのこちゃんの腕を掴んで思わず発した言葉に涙が止まりませんでした。鹿男も出てきたり、茶柱にふいたり、とても可愛くて優しい物語。かのこちゃん、将来大物になりそうですね。
読了日:06月10日 著者:万城目 学
月と六ペンス (新潮文庫)月と六ペンス (新潮文庫)
「僕はもう描かないじゃいられないのだ」。芸術という目的のために、他人のみならず自己さえも犠牲にして顧みなかった男。嫌な男であり、偉大でもあり、そして誰よりも孤独だった男。安定した暮らしや妻子を捨ててまで彼が求めたものとは何だったのだろうと考えさせられました。彼が求めたのではなく、芸術が彼を求め、連れ去ったのかも知れませんね。語り手の「僕」の冷静な判断力とストリックランドの情熱との対比がとても面白く、そしてときに哀しく、見る者を魅了する芸術に込められた魂を見せつけられ圧倒され続けました。★★★★★
読了日:06月10日 著者:サマセット・モーム
太陽のパスタ、豆のスープ太陽のパスタ、豆のスープ
最初彼女の口の中のものはぱさぱさとして食べ物かどうかもわからないものだった。それが少しずつ味を取り戻していくのと同時に、彼女も自分自身でしっかり歩いていく道を取り戻していく。自分の「毎日」をつくっていくための鍋。その鍋で豆を煮る。どんな芽が出てくるのでしょう。挫折から起き上がり、再生へと少しずつ進んでいく女性の複雑で繊細な心の動きが細やかに描かれています。靴や歌、豆。自分たちの周りに溢れている当たり前のものが、突然自分を助ける大きな力となってくれるのを宮下さんの作品は教えてくれます。大好きです。
読了日:06月10日 著者:宮下 奈都
赤い指 (講談社文庫)赤い指 (講談社文庫)
事件の捜査や犯行の経緯を淡々とたどりこのまま終わっちゃうのかも?とちょっと拍子抜けしながら読み進めていたのですが最後にはしっかり落とし所があり、納得。犯人一家の親子関係。加賀刑事親子の関係。犯罪を前にして狂ってしまった愛。死を前にしても頑なに信条を貫く愛。何が正しくて何が間違っているのか。愛を前にするとわからなくなってきますね。やるせないです。ちりん、となる鈴の音が今でもずしりと心に圧し掛かってきます。★★★☆☆
読了日:06月08日 著者:東野 圭吾
吉祥寺の朝日奈くん吉祥寺の朝日奈くん
吉祥寺の書店にずらっと並んでいたので、知っている街並みが舞台なら楽しめそうと気軽に手に取ったのですが、ずっきゅんと打たれちゃいました。読んでいて、あ、好き好き!とどんどん嬉しくなるあの感じ。どの短編も最後にちょっと苦味の効いた隠し味が入れてあって、それが物語をとても愛しいものにしてくれています。登場人物たちも皆、何だか憎めない。短編なのに早くも情が湧いちゃうほど。さらりと読めちゃいそうなのに、ひとつひとつの情景を思い浮かべたり、せりふを噛みしめたりして時間をかけて読み終えました。
読了日:06月08日 著者:中田永一
カラーひよことコーヒー豆カラーひよことコーヒー豆
繊細な心を持って、真面目でたおやかな雰囲気が文章から感じられました。意外にも小心なところが多く、あのような凄い小説を書いている方とは思えない部分もあり、親近感が持てました。「小さな命に救われながら」や「本物のご褒美」はほんのり涙腺を刺激されたりもして。特に心に響いたのは「届かない手紙」。自分も出さなきゃと思いつつ後回しして出さなかった手紙がいっぱいあり、もし出していたらどんな手紙が届いていたのだろうと思いを巡らせながら読みました。
読了日:06月03日 著者:小川 洋子
オール・マイ・ラビング 東京バンドワゴンオール・マイ・ラビング 東京バンドワゴン
大好きなシリーズの第五弾。さらに賑やかさを増したバンドワゴン。相関図もどんどん枝を広げていきそうですね。この賑やかな一家にも、毎回、何らかの事件や不安な出来事は振りかかってきます。でも彼らなら大丈夫。そう思える強さと絆を持った家族に友人たち。だからいつも安心してページをめくることができます。一年ずつ年月は確実に過ぎ、変化が訪れます。サザエさんじゃないのですから当たり前なのですが、その変化が嬉しくもあり少し寂しくもあり、複雑な気分です。家の歴史はつづいていく。サチさんの言葉にはいつもはっとさせられます。
読了日:06月03日 著者:小路 幸也

読書メーター


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久々の更新になってしまいました。
もうすぐ7月が終わろうとしているところですが、6月に読んだ本のまとめです。

大好きな東京バンドワゴンシリーズの最新刊や宮下奈都さんの新作はもちろん、新しい作家さんとも出会えて良い月でした。
某作家さんの別名義ではと言われている中田永一さんの『吉祥寺の朝日奈くん』。
何というか大人のコバルト気分が味わえてとても良かったです。
きゅっと乙女心をつかんできます。
梓崎 優さんの『叫びと祈り』は秀逸でした。すごい作家さんが現れたなぁと今後が楽しみです。
モームの『月と六ペンス』も読みごたえあって(文章自体はとても読みやすいです)、ゴーギャンよりもゴッホ派な私ですが、とても興味深く楽しめました。

毎日暑い日々が続いてますね。
美味しいコーヒー片手に涼しいカフェで涼みながら本を読みたいものです。
それではまた♪

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